気分変調症
2016年6月17日
気分変調症はかつて抑うつ神経症とも呼ばれ、うつ病に比べると症状が軽いものの症状が長く持続するものをいいます。
次のような症状が遷延します。
①気分がなんとなくさえない、気分が落ち込む・ふさぐなどの「抑うつ気分」
②集中力・根気がなくなる、頭が働かない、何をするにもおっくうといった「思考や行動の抑制」
③だるさ、疲れやすさ、後頭部・首・肩などの重苦しさ、痛み、 動悸、便秘、下痢、月経不順などの「身体症状」
④睡眠障害、食欲不振
⑤これらに伴う、自尊心の低下、強い劣等感、自信喪失、自殺願望など
この気分変調症は、うつ病と比較すると軽いということですが、思考や行動の抑制が軽いという点が特徴です。
そして、うつ病のように、午前中は調子が悪いが、時間とともに調子が戻っていくというような一日のリズムの崩れもあまり見られません。
治療に関しては、抗うつ薬を中心とした薬物療法がまず選択されますが、心理社会的要因や、性格的な要因の関与も考えられるため認知行動療法を行うことも症状改善に期待できます。